良かれと思い提案したものの、
お客様との関係を壊した。
それでは元も子もないですよね。
なにより働くことへのモチベーションも下がります。
今回はそんなトラブルを回避する為に
気をつけたいことを私の事例と共にご紹介。
正直なところ恥ずかしい話ではありますが、
営業初心者さんは特に気をつけてほしいことでも
ありますので、共有させて頂きます。
そんなわけで、
仕事をしているとなにかしらのタイミングで
発生するやっかい事。
トラブルです。
もうこれは言わずと知れた突発業務代表格。
自社トラブル、メーカートラブル、
ユーザートラブル。
大きく分けて3つ考えられます。
仕事にトラブルはつきものとはよく言いますが、
避けられるのであれば避けたいですよね。
どれも避けたいものですが、
なかでも一番避けたいのはユーザートラブル。
これが起きることで
お客さんとの信頼関係において多大なダメージを
与えるということも有ります。
しかしそれはあなたの
ちょっとした心掛けで回避可能です。
- ともすると見逃してしまいかねないトラブルの芽を未然に摘むことが出来る
- お客様との関係をより一歩前進させることも可能となる
ではさっそく、始めていきましょう。
メンテナンス契約の提案で爆死
これは以前、私がある得意先で
実際にやらかしたことです。
私は先方のとある部署に装置の
メンテナンス契約を提案していました。
その装置は前任者が販売した製品で、
本来定期的にメンテナンスが必要な装置です。
しかしこちらでメンテナンスをした
実績がありませんでした。
メーカー担当者もそれを気にかけていました。
私とメーカー担当者は相談の上、
先方へメンテナンスの提案をすることにしました。
まずは予算を捻出できるか確認するため、
必要性の説明とともに見積もりを事務担当者へ提出。
検討して頂くため、
その日は立ち去りました。
その後、事態は展開を見せ
現場担当者からお叱りと共に
あわや関係を絶たれかねない状況へと発展します。
事の次第はこうです。
- 見積り提出
- 現状の確認
- 現場噴火
もう少し詳しくお話しします。
私から事務担当者へ。
説明を受けた事務担当者は
その必要性を感じた。
点検業務の委託を検討するため
装置に関しての点検実施状況を確認しに、
いざ現場へ。
事務担当者から現場へ。
事務担当者より確認が入った現場側では
「それ、何のこと?」状態。
事前に装置のメンテナンス必要性に
関して吹き込まれた事務担当者
テンションは契約する気マンマン。
どこからかスイッチが押された音がする
「ポチッ」。
現場「なんの断りもなく勝手にそんな話しやがって‼
そんな話聞いてねえぞ(*゚Д゚)」
と、派手に噴火いたしましたこと
言うに及ばず(T_T)
ド派手なる戦略ミス
ハイ、それではなぜそうなったのでしょう?
- 現場への説明をはしょった
- 立場を履き違えた
- まちがった合理化をした
の3点になるかと思います。
ひとつずつお話していき
それに対する改善策もお話しいたします。
現場への説明をはしょった
その装置を実際に使っているのは
だれなのかという話です。
そこを差し置いて他から現場に話が入った。
しかも契約する気マンマンで。
現場としては業者が
勝手に「自分(現場)を無視して話を進めた」
と受け取ったことでしょう。
今回のケース、現場爆発の着火点は
知らないところで契約直前まで話が進んでいたことです。
本来ならば使用者と共に
「情報を共有し共に検討していく」
という流れをとるべきでした。
立場を履き違えた
そもそも私は業者(部外者)
であるということです。
欲しいからお金出してとせがむのは現場(使用者)
であって私ではありません。
たとえば何か商品を購入する場合。
まず商品の存在を知ります。
あなたはその商品が欲しくなりました。
財布の中身を想像します。
今月の支払いやら何やらを
頭のなかで足し引きします。
オッケー大丈夫!
となればそれを購入します。
商品購入はまず欲しいと思うことから
スタートします。
最初に感情、次におサイフ。
今回のケースでは
使用者(感情)と支払者(おサイフ)
が異なります。
その中において感情を無視して
おサイフに先に働きかけたんです。
おサイフに横入りされた感情は
もちろん横入りさせた原因(私)に
怒りを起こします。
結果「ドカーン!」が起きたわけですね。
まちがった合理化をした
なぜ私は最初に事務担当者に提案しにいったのか?
それは手間を省きたかったからです。
たとえば始めに現場へ持っていって
好感触だった場合。
現場が必要性を感じ
前向きに検討すると言って頂けたとします。
現場から事務担当者へ話が入ります。
そこで
「予算無いからムリ」No!(o_o*)
と言われた場合。
現場に足を運んだ最初の行為が無駄になる
そう思ったんです。
もうね、
冷静に考えれば「アホか」とwww
いっそ風邪引けと。
そうすれば少しは
頭冷えたんじゃなかろうかと思います。
そもそもなんの為に提案しているのか
ということを忘れちゃってますね。
お恥ずかしい限りです。
明日の糧とするために
ではどうしていくのが良いか。
改善策として3つの心がけをしたいと思います。
- 現状のヒアリング
- 使用者のウォンツを導きだす
- 使用者⇒支払者に働きかけてもらう
それではひとつずつ解説します。
まずは現場です。
使用者に現在の運用に関して
現状確認をしましょう。
ここで得た情報はあなたが
当メンテナンスの提案をする際の
説得材料になります。
大事なことは「メンテナンス契約を結ぶ」
がゴールであるということです。
ただ漫然と話をするのではなく
ゴールにむけての素材を集めるイメージです。
器械トラブルは無いか、
日にどれくらい稼働しているか等確認します。
小さなエラー等がたまに出ているならば、
「軽傷のうちに早期治療を」
と促すことができます。
装置が日にガンガン稼働しているならば
「その装置がもしトラブって停止せざるを得なくなったらば」
ということを想像してもらいます。
現状の確認ができたら、
次は願い(ウォンツ)です。
先ほどヒアリングで得た素材を基に
お客さんにとって望ましいのはどういう状況か
を導き出します。
これはどのメンテナンスプランが
最も適しているかを検討するために行います。
一口にメンテナンスといっても
装置やメーカーによっては
年1~2回の点検+急なトラブル時の費用
(修理作業費・出張費・交換部品費用)
まで免責となるフルメンテナンスプランから、
年1回の点検のみというスポット点検
とよばれる様なプランまで様々あるはずです。
最終的に決めるのはお客さん。
これは変わりません。
ですが多くのプランがある場合、
パッとみせられても分かりづらかったり
すぐには理解できなかったりします。
あなたがお客さんの願い(ウォンツ)
と照らし合わせて
「現状ですとこれが最適かと思われますよ」
という提案をだせば、
お客さんが決めるための材料になります。
現場(感情)を巻き込み
必要性を感じてもらえば
最後には「支払者(おサイフ)」です。
ここが「うん。」
と言わなければ契約をいただけません。
現場から支払者へ働きかけてもらいましょう。
おサイフを紐解くのは感情の役目です。
外からきた業者ではありません。
決めるのはあくまでもお客さん自身です。
それを業者がやってはいけません。
ある程度関係ができてくると
業者から事務への働きかけで
契約をいただくことも出来ます。
そうした方が手っ取り早い
ということも多々あります。
ですが、
私としてはこれはできる限り
避けるべきと考えます。
最悪の場合
こちらに責任転嫁されるという
新たなトラブルの種を蒔くことになるからです。
お客さんが自身の感情に基づいて自分で選ぶ、
これが鉄則。
私たちはそのお手つだいをする役目です。
「やるべきタスクのひとつ」という意識は排除せよ
結論としては、
使う人を差し置いてはいけないということ。
あなたの提案で実際に影響がでるのは
使用者本人です。
そこを無視していい理由はありません。
最初にお客さんの金銭事情にアプローチし
「ダメそうなら余計な手間だから辞めておこう」
など本末転倒です。
そういう気持ちが当時私の中にありました。
わかってはいても
日常業務に忙殺される中で
見失うこともあるかと思います。
私たちの業務は価値(いいこと)
を提供すること。
提供した結果として対価を頂戴しています。
本日は私のやっちまった事例集よりひとつ
引き出させて頂きました。
というより悔やんでも悔やみきれない
初歩的なミスをどうにもしようがなく
このブログにてわめいてみたというのが
正直なところです。
原則は使用者の「願い」を叶えること。
使用者を無視して
支払者の願いを叶えても
実運用は良くなりません。
お客さんからも感謝どころか
鬼のように反感買います。
逆にこれをしっかり意識することで、
お客さんにとって
実のある提案ができるようになります。
初歩的なミスなんですが
ともするとありがちなことなので、
気をつけたいですね(特にワタシです(ーー;))。
最後に、今日からできる簡単なこと
この提案で誰がいちばん影響を受けるのかを意識する
ここまで読んでいただきありがとうございます。
それでは、また(^_^)/~
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